子供にイライラした時の対処法を知りたい夜は、子供に優しくできなかった自分まで責めてしまいやすいですよね。けれど、子育てでイライラすること自体は珍しいことではなく、思いどおりにいかないことが重なるほど起こりやすくなります。大事なのは、怒りを無理に消そうとすることではなく、爆発する前に切り替える方法を持っておくことです。今日は、子供にイライラした時にすぐ使いやすい対処法と、毎日の怒りを軽くする整え方を、今夜から実践しやすい形でまとめます。
子供にイライラした時の対処法は「抑え込む」より「切り替える」
子供にイライラした時、まずやりがちなのが、こんなことで怒る私はダメだと気持ちを押し込めることです。ですが、感情を押し込めるだけだと、次の場面でさらに強く出やすくなります。まず必要なのは、怒りを否定することではなく、ぶつけない形に切り替えることです。
イライラする自分を先に責めなくていい
子育ては思いどおりにいかないことが多く、感情的になってしまったり、怒りをぶつけて自己嫌悪になったりする保護者は少なくありません。子供にイライラするのは、愛情がないからというより、疲れや焦り、余裕のなさが重なっているサインであることが多いです。
怒りは長く続くものではない
気持ちが高ぶっても、そのピークはずっと続くわけではなく、長くても数分で落ち着くと案内されています。だからこそ、その数分をどうやってやり過ごすかがとても大切です。いまは正しいことを言わなきゃではなく、いまは落ち着く時間だと考えるだけでも、行動が変わりやすくなります。
子供にイライラしやすくなる主な原因
対処法を知っても、なぜこんなにイライラするのかがわからないままだと、また同じように苦しくなります。ここでは、子供にイライラしやすくなる土台を整理します。
言うことを聞かない場面が続く
子供が何度声をかけても動かない、ダラダラする、同じことを繰り返す。こうした場面は、親の心を削りやすいです。特に朝の支度や片づけのように時間制限がある時ほど、怒りが強くなりやすくなります。
親の疲れや寝不足がたまっている
子供の行動そのものより、親の疲れの方が引き金になっていることも少なくありません。自分の時間がない、ひとりで休めない、寝不足が続く。こうした状態では、小さな刺激にも反応しやすくなります。
完璧にやろうとして余白がなくなる
ちゃんと食べさせたい、ちゃんとしつけたい、ちゃんとした親でいたい。その思いが強いほど、現実とのズレに苦しくなりやすいです。真面目な人ほど、子供にイライラする自分を許せず、さらに余裕を失いやすくなります。
一人で抱え込みやすい
家族の協力が少ない、気持ちをわかってもらえない、頼る相手がいない。こうした孤立感も怒りを強めます。子供に向かっているように見える怒りの中に、本当は助けてほしい気持ちが混ざっていることもあります。
子供にイライラした時の対処法7選
ここからは、子供にイライラした時にすぐ使いやすい方法を7つに絞って紹介します。全部やる必要はありません。ひとつでも、自分に合うものを持っておくと楽になります。
1. 子供から少し離れる
怒鳴りそうだと思ったら、まずは少し離れます。安全が確保できるなら、トイレに行く、別の部屋の入口まで移動する、水を取りに行くなど、短く距離を取るだけでも勢いは下がります。子供が小さい場合は、見える範囲で見守りながら離れることが大切です。
例えば、コーヒーを飲みに行ったり、お水を飲んでくるねを伝えたり、少しだけテレビを見てもらう、など
一言添えるだけでも、子供は置いていかれた不安を感じにくくなります。
2. 深呼吸をして息を長く吐く
イライラした時は、呼吸が浅く速くなりやすいです。そんな時は、吸うことより吐くことを長めに意識すると、体の緊張がゆるみやすくなります。腹式呼吸は、子育て中のイライラ対処としても挙げられています。
やり方は簡単です。
鼻から軽く吸って、口からゆっくり長く吐きます。
これを3回だけでも十分です。
ちゃんと深く吸わなきゃと思わなくて大丈夫です。吐く方を長くするだけで変わります。
3. 水やお茶を飲んで動作を挟む
怒りの勢いをそのまま言葉にしないためには、間にひとつ動作を入れるのが有効です。水やお茶を飲むことは、公的な子育て相談情報でも勧められています。
コップを持つ
飲む
置く
この短い流れだけでも、言葉がワンクッション置かれます。
怒ってはいけないではなく、すぐには言わないの方が実践しやすいです。
4. 1から6まで数える
数を数えるのは単純ですが、感情の流れを切るのに役立ちます。1から6まで数える方法も、子育て相談の案内に含まれています。
ポイントは、早口で数えるのではなく、少しゆっくり心の中で数えることです。
1、2、3と数える間に、今は言わない時間を作れます。
5. 言葉を短く言い換える
イライラしている時ほど、説明が長くなり、責める言葉が増えやすいです。そういう時は、評価ではなく行動だけを短く伝える方が伝わりやすくなります。反抗期の接し方としても、くどくど説明しすぎず、少し距離を置いて冷静に話すことが勧められています。
たとえば
早くしてよ
ではなく
靴を履こうね
何回言わせるの
ではなく
次は手を洗おう
いい加減にして
ではなく
ここで止まろうね
このように短くすると、親の怒りも広がりにくくなります。
6. その場の正しさより安全を優先する
子供にルールを教えたい場面でも、親の感情が高ぶっている時は、正しさを伝えるより安全を守る方が先です。人格を否定する言葉や、物に当たる姿を見せることは避けたい対応として挙げられています。
今日は教える日ではなく、まず荒れない日でいい。
そう考えるだけで、怒りの火は小さくなりやすいです。
7. その日のハードルを下げる
子供にイライラする日は、親の負荷が大きい日でもあります。だからこそ、対処法はその場しのぎだけでなく、その日の基準を下げることも大事です。
たとえば
ごはんは簡単なものでいい
片づけは全部終わらなくていい
お風呂は短くていい
と決めるだけでも、余白が生まれます。
自分に厳しすぎるままだと、子供にも厳しくなりやすいです。毎日100点を目指すより、今日は荒れずに終えられたら合格くらいがちょうどいい日もあります。
子供にイライラした時にやってはいけない対応
対処法と同じくらい大切なのが、やらないことを決めておくことです。ここが決まっていると、苦しい時のブレーキになります。
人格を否定する言い方
なんでできないの
あなたはいつもそう
本当にだめだね
のような言葉は、行動ではなく存在を否定する響きになりやすいです。子供が何を直せばいいのかも伝わりにくくなります。
長い説教を続けること
イライラしている時の長い説明は、親も子供も余計に疲れます。子供が理解していないのではなく、もう受け止められない状態になっていることもあります。短く、落ち着いてから話す方が届きやすいです。
物に当たって怖がらせること
直接手をあげていなくても、物に当たる姿は子供に強い怖さを残します。怖さが強いと、何を教えたかったのかより、怖かった印象だけが残りやすくなります。
場面別に使いやすい対処法
イライラは場面によって起こり方が違います。よくある場面ごとに、使いやすい工夫をまとめます。
朝の支度でイライラする時
朝は時間との勝負になりやすく、怒りが最も出やすい時間です。
この場面では、しつけより通過を優先した方がうまくいきます。
- 指示は一度に一つにする
- 前日のうちに一つだけ準備を済ませておく
- 完璧な支度より家を出ることを優先する
朝から全部きれいに整えようとすると苦しくなります。今日は出発できたら十分、くらいで考えると少し楽です。
ごはんの時間にイライラする時
食べない、遊ぶ、こぼす。食事は親の消耗が出やすい時間です。
そんな時は、食べさせることと空気を荒らさないことを同時に完璧にやろうとしない方がうまくいきます。
- 一口でも食べたら今日は前進
- 注意することは一つだけ
- しつけを全部この時間に入れない
何度言っても動かない時
何度も言っているのに動かないと、無視されたようなつらさが出ます。
そんな時は、説得より切り替えを助ける言葉が向いています。
- あと1回で終わりにしよう
- 次は靴だよ
- ママも一緒にやるね
子供が反抗しているというより、切り替えが苦手なだけのことも多いです。
きょうだい対応で限界になりそうな時
二人以上を同時に見ると、公平にできない苦しさが出やすくなります。
そんな時は、公平を目指すより順番を決める方が楽です。
- いまは上の子を先に
- 次は下の子の番
- 終わったら戻るね
順番を声に出すだけでも、親の焦りが少し減ります。
子供にイライラした後の関係の戻し方
イライラしない親になることより、イライラした後に戻れる親であることの方が現実的です。関係は、修復できることが大事です。
先に親が落ち着く
怒った直後にうまく言い直そうとしても、また強い言葉になりやすいです。だから先に落ち着くことが近道です。怒りはずっと続くわけではないので、少し時間を置いてから向き合う方が、結果的にうまくいきます。
短く言い直す
落ち着いたら、長い説明より短い言い直しが役立ちます。
たとえば
さっきは強く言いすぎたね
本当はこうしてほしかったよ
言い方を直すね
のように、短く戻します。
素直に謝ることや、一緒に話し合うことは、怒りすぎた後の関係修復として挙げられています。
普段から安心する言葉を重ねる
普段から大好きだよ、助かったよ、うれしいよといった安心できる言葉があると、一度強く叱られた時も、関係全体が崩れにくくなります。子供が、自分は大切にされていると日頃から感じられることは大きいです。
毎日のイライラを減らすチェックリスト
ここからは、今夜ではなく明日以降の土台づくりです。子供にイライラする毎日を変えるには、気持ちだけでなく生活の見直しが効きます。
体の疲れを見直す
- 寝不足が続いていないか
- 食事を急いで済ませていないか
- 生理前や体調不良が重なっていないか
- 座る時間がほとんどない日が続いていないか
体が疲れていると、感情は揺れやすくなります。親の回復不足は、怒りの大きな土台です。
予定の詰め込みを減らす
- 朝の予定を詰め込みすぎていないか
- 子供の準備時間を短く見積もっていないか
- 家事を全部同じ優先度で抱えていないか
予定の方がきつすぎると、子供の自然なペースが敵に見えやすくなります。
頼れる相手と方法を決めておく
- 夫や家族に具体的に頼むことを一つ決める
- 話を聞いてくれる相手を一人決める
- 困った時に見る相談先を保存しておく
頼るのが苦手でも、逃げ道があるだけで気持ちは変わります。地域子育て相談機関は、子育て世帯の不安解消や状況把握の機会を増やすために整備が進められていて、各自治体の相談窓口も案内されています。
自分への基準を少し下げる
- ちゃんとしなきゃが口ぐせになっていないか
- 他の家庭と比べて落ち込んでいないか
- 子供の失敗を自分の失敗にしていないか
親が自分に優しくなれるほど、子供へのまなざしも柔らかくなりやすいです。毎日イライラする時ほど、もっと頑張るではなく、少し減らす方向が向いています。
つらさが強い時は相談先を使っていい
対処法を試してもつらさが強い時、ひとりで抱え続けないことが大切です。頼るのは大げさではありません。
子育ての相談窓口を使う
こども家庭庁は、子育て当事者も悩みを相談できる窓口を案内していて、親子のための相談LINEでは、18歳未満の子供とその保護者が匿名でも相談できます。
心のしんどさが続く時は早めに助けを求める
自分で感情をうまくコントロールできない状態が2週間以上続く場合は、早めに周囲や相談機関に助けを求めることが大切だと案内されています。厚生労働省のこころの健康相談統一ダイヤルは、所在地の公的相談機関につながる仕組みです。
今夜やること3つ
最後に、今夜すぐできることだけを3つに絞ります。全部やる必要はありません。ひとつで十分です。
30秒でやること
いま、息を長く吐いてください。
吸うより吐くを意識して、肩の力を少し抜きます。
たったこれだけでも、怒りの勢いは少し弱まります。
3分でやること
メモに一行だけ書いてください。
今日イライラした理由は何だったか。
子供が悪いではなく、私は何に追い詰められていたかを書くのがポイントです。
たとえば
朝の時間が足りなかった
一人の時間がゼロだった
頼れなくて苦しかった
このくらい短くて大丈夫です。
明日やること
明日の合格ラインを一つ下げてください。
全部ちゃんとやるではなく、一つ減らすです。
ごはんは簡単でいい、片づけは半分でいい、朝の準備は一つ前日にやる。
子供にイライラした時の対処法は、気合いで怒らないことではなく、怒りが大きくならない環境を作ることでもあります。
あなたが少し楽になることは、子供にとってもちゃんといい方向につながります。

